「汗をかきたくない」は危険! 気をつけるべき熱中症対策

熱中症症状への対策法

「軽   症」……めまいやこむら返りなどの筋肉の痙攣
「中等度」……頭痛、吐き気、嘔吐、強い疲労感
「重   症」……意識障害、肝・腎機能障害

軽い場合はとにかく涼しい場所に移って衣服を緩め、首や脇、ふとももの付け根などを冷やして体温を下げ、できれば冷たい水を飲んで水分補給をしましょう。症状がひどければもちろん早めに病院へ。

女性は気付きにくい? 熱中症の意外な原因

熱中症予防になると冷たいものばかり食べるのは考えもの。熱中症になってしまった場合は冷たい水分補給が有効ですが、そもそも人間の体で熱を下げる一番重要な機構は汗をかくことです。

つまり、普段から上手に汗をかけることも大事な熱中症対策になるのです。同じ理由で、夏の体の不調である夏バテにも、上手な汗かきは有効。発汗作用のあるスパイスの効いたカレーや、たんぱく質の多い焼肉をフーフーいいながら食べるのは、あながち間違っていないのです。

「むくむのがいやだ」「メイク崩れはイヤなのでなるべく汗をかきたくない」と意識的に水を飲まないようにしたり、露出の多い季節だからとダイエットで食事量を極端に減らしている女性は特に注意が必要。脱水症状を起こしてしまいやすいので、気をつけるようにしましょう。
また、忙しい女性は無理をしがちですが、夏風邪などで下痢や発熱が起きているときは特に脱水を起こしやすいので注意が必要。若いからといって無理はせず、体がだるいと感じたときは、無理をしすぎず、適宜休息を取ることも大切なのです。

水分補給のポイントは塩分、糖分の同時摂取

汗をなめるとしょっぱいことでも分かるように、汗と一緒に塩分も体から出ていきます。大量に汗をかいたときに水だけ飲むと、血液の塩分濃度が薄まってしまい、必要な分の水分が補給できません。0.1~0.2%の食塩と、糖分を含んだ水分が有効とされているので、できればスポーツドリンクなどで補うようにしましょう。
また、「OS(経口補水液)」という、より体に吸収されやすいよう工夫された、糖分とミネラルバランスのよい水分も薬局で売られていますので、そういったものもお勧めです。